弊社:コロナによって、旅行業界は壊滅的な影響を受けました。Kさんが、それでもガイドスキルを磨く講座を計画したのはなぜですか?
K:もともと訪日外国人の数は壊滅的な影響を受けてしまったわけですから、コロナ禍においてはフォトガイド自体も事業としてなりたちません。しかし、この環境がいつまでも続くわけではありません。いつかはまた訪日外国人が戻ってくることもあると考えていました。
コロナ禍において、そのように考えているガイドの方や、カメラマンの方も多かったかと思います。そこで、もともとガイドをされている層には撮影技術を、一方でもともと撮影をされていたカメラマンにはガイドの技術を、私の経験から伝えたら役立つのではないかと考えました。
撮影技術とガイドスキルを組み合わせて、フォトガイドとして活躍するための実践的な方法をオンラインで修得できる講座をつくることにしたのです。
弊社:たしかに、コロナ禍で私たちの生活がガラッと変わってしまったこの数年の間に、オンラインで何かを学ぶ市場は伸びましたし、リモートワークなどもかなり浸透しましたね。
K:はい、外に出られなくなった期間を過ごす方法として、オンラインでのコンテンツを消費したりオンラインで時間を過ごす文化が、コロナ前にくらべて広まったという肌感覚がありますよね。だからこそ、ポストコロナ時代に向けて、技術を磨くためのオンライン講座というものには需要があるのではないかと考えました。
弊社:確かに、過去の採択事例を確認すると、ヨガのレッスンなど習いごとをオンライン対応した採択事例が多数みられました。
K:はい、これからオンラインサービスがあたりまえになるだろう、という環境変化が予測できたので、その予測にもとづいた経営計画を策定しました。
弊社:ガイドやカメラマンに限らず、事業環境というのは変化し続けますからその環境変化を見越し、予測しながらそれぞれの経営計画を立てるということですね。
K:経営計画を立てる、というと何か難しく聞こえるかもしれません。しかし、持続化補助金の申請様式は、基本的にSWOT分析にもとづいた形になっています。記入が求められている要素を過不足なく埋めていくことで、採択される申請書が書けます。
弊社:ありがとうございます。たしかに、環境変化を分析することは、SWOT分析の基本ですね。今回はKさんの訪日外国人向けガイド業に関する事業内容について伺い、小規模事業者持続化補助金に申請された経緯を伺いました。
次回からは、これらの背景をもとに、申請書作成のポイントを具体的に伺っていきたいと思います。