自社が小規模持続化補助金の補助対象者に該当するとわかったら、次は、策定する計画にどのような経費を含めたらよいでしょうか。販路開拓等の取り組みに支出した経費の一部が補助を受けられますわけですが、あらゆる経費が補助をうけられるわけではありません。
対象外の経費を申請すると、審査を通過できないだけでなく、資料作成の修正などを求められる場合があり、事業開始が遅れることとなりかねません。
補助対象経費の範囲を正しく把握することが、スムーズな事業開始には不可欠です。
1.どんな経費が補助対象となるのか
機械装置等、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、設備処分費、委託・外注費
上記の各費目について、対象となる経費例を挙げてみます。
機械装置等
集客向上を目的とした高齢者向け椅子、ベビーチェア
広報費
看板作成・設置費用、チラシ・カタログの外注や発送費用
ウェブサイト関連費
インターネット広告費用、SNSにかかる経費
旅費
宿泊施設への宿泊代、交通費、航空保険料、出入国税
開発費
新たな包装パッケージに係るデザイン費用
委託・外注費
店舗改装・バリアフリー化工事
なお、補助対象外となる経費についても細かいきまりがあるので、事前に確認することができます。
また、過去の審査通過事例はすべて公開されております。これらを確認すると、実際に審査通過した経費の例が推察されるので計画策定の参考となります。
支出経費のうち補助をうけられるものの範囲は細かく定められている
2.注意点ー必ず補助されるわけではない
注意しておきたいのは、申請したからといって必ず補助されるわけではない、ということです。作成した申請書類については審査があり、不採択になる場合もあります。
また、補助事業を遂行する際には自己負担が必要となります。補助金は、自己負担額を支出した後に払われます。
さらに、補助金は経理上、補助金の額の確定を受けた事業年度における収益として計上されるものであり、法人税・所得税の課税対象となります。課税所得が増える可能性に注意しましょう。
審査の結果、不採択となる可能性もあるため、計画は綿密に策定する